UniqueNotes ~やさしい療育日記~

心とからだの「発達」と「療育」発達ゆっくりの長男と次男を育てる二児の母が発達障がいに向き合う日々をつづります

発達ゆっくりな長男の、『色』の覚え方~『ABA(応用行動分析)』を家庭療育に取り入れることについて~

先日、長男は4歳の誕生日を迎えました。
療育センターや発達支援センターに通うようになって約3ヶ月。
いくつかの、嬉しい変化が見られるようになりました。

色が大好き!!

黄色が大好きな長男。一番最初の発達外来で「いくつの色が分かりますか?」と質問されたとき(当時3歳4ヶ月)は、【赤、黄、青(あう、と発音)、桃(ピンー、と発音)】程度で区別はできても言葉にできない色もたくさんありました。

最近は【赤、黄、青(あう)、水色、パープル(むらさきという時もある)、オレンジ、茶、肌色、黒、白、緑】など、
たくさんの色、中間の色が区別して理解できるようになりました。
絵本やテレビで、「みどりのカエルさん♪」や「黄色いヒトデ!(本当はお星様(笑)」と話してくれたり、私の腕を見て「ママ、ちゃいろー!(日焼けしただけなのに、悲しい…(笑)」と言ったり、分かる色が増えてきたのを感じています。

色のおしえ方、おぼえ方

①会話に色や形を取り入れる
ちょっとしたことですが、色を意識してご飯を食べたり、本を読んだり、テレビを見たりするようになって、分かる色、話せる色が増えてきたと感じています。
例えば、野菜炒めを食べてる時に「緑のピーマン美味しいね〜」や「茶色のお肉もたくさん食べてね」とひと言添えて、一緒に食べます。
黙って食べるのではなく、色や形を説明(声かけ)しながら食事をとると印象に残りやすいよ!と教えてもらってから、いちいちみそ汁の豆腐の形が四角とか、ピンクのハムおいしそう〜とか、何でも言葉にしています。(実況中継(笑)が疲れた時は少ししゃべるのをお休みしています)

②色を教えるときは分かる色から(成功体験で終わらせる)
緑がまだ分からないときは、分かる色をこたえてもらって、その後教えるようにしていました。
黄色と緑の絵があって、「黄色はどっち?」と聞いて(質問)、すでに知っている黄色を答えてもらうようにします。そして、「せいかい!こっちは黄色だね!すごい!」とほめて、もう一方の「こっちの色は緑だよ」と教えて、成功体験のままで終わらせます。

私の場合は、子どもに「できた!」と感じることを大切にしていて、『教える』というよりも、『説明を付け加える』ような感覚で関わっています。


ABA(応用行動分析)について

この前、N○K放送「あさイチ」で、発達障害の子どもや大人への関わり方、ほめる子育て、ABA(応用行動分析)について取り上げられていました。


ABAについては、もともとは自閉症の子どもに対する行動療法として注目されていました。
ABAでは、望ましい行動を教える(引き出す)ために、子どもの行動と状況(行動の前と後の出来事)を観察して(時には補助:手助けしながら)、子どもが自力で出来るようになったか確認(評価)します。(『自閉症へのABA入門』2003 シーラ・リッチマン より引用)

たとえば、朝起きて、保育園や幼稚園に登園する時、靴を自分(自力)で出来るようになると、子どもは達成感を感じ、自信が持てるようになり、他の望ましい行動にも挑戦しようとします。

長男の場合は、靴が履けるようになると、セットで靴下を履けるようになりました。

私の場合は、「靴を一人で履く」という行動を引き出すために、まず玄関に座らせる(身体的プロンプト:補助)ことと、「お出かけするよ、くつはいて」(お出かけ=靴を履いて外に出るというキーワードは長男にとって言葉によるプロンプト:お助けヒントとも言われています)と声かけを毎朝していました。

少しずつ、手を握っていなくても座っていられるようになり、靴を履くためにかかとを入れた後靴をつまむようになり、足を押し入れた後指を引き出すようになりました。そして、お出かけというキーワードを言わなくても、玄関に誘導するだけで靴を履くということを理解できるようになり、今では当たり前のように外に出る時は靴を一人ではけるようになりました。

ABAでは、行動を小さく分けて(ひとつひとつの行動を分ける)良い行動を引き出そうとします。
最終的にはプロンプト:補助なして自立できることを目標としていますが、あせりは禁物です。(私はあせったり、待てなかったりたくさん失敗していました)
子どもの良い行動を引き出すには、周りの環境を整えてあげることがとても大切です。

例えば、朝は時間に余裕を持つことで、早めに玄関に誘導することで、子どもの行動(靴を履いたり服を着替えたり)にも余裕を持って対応できます。(時間に遅れてしまう・・・と親が焦ると子どもが一人でしようとしているのに、待てずに親が代りにしてしまう。それではなかなか自立して靴が履けません)

他にも、子どもがスプーンやフォークを使って食べようとしているときは、はじめのうちは、食べこぼしたりすることを想定して、着替えを用意して(外食でも家でも)、多少の服の汚れを気にすることなく、一人で食べることを目標にして食べさせるのではなく、食べやすいように補助する気持ちで対応します。

・・・とはいっても、時間が無かったり、片付けが大変な状況だったり、下の子がぐずったり、ペットが吠えたり、色んなことで、余裕を持って対応することが出来ないこともあります。
なるべく、できるだけ一人でしようとしていることを尊重するよう心がけるようにしています。(ママががんばりすぎて神経質になりすぎないのが続けるコツです)



最近では、他の発達障害を抱える子どもの成長にも効果があると考えられ、自治体によってはABAを使って公的に支援するところも出てきたようです。



ABAを分かりやすく取り入れていこうとする自治体がもっと増えたら、不安な親にとって、助かる部分が大きいだろうなと思います。
でも、ABAという言葉だけにとらわれずに、子どもの成長に合わせて柔軟に、そしてママや親にとっても無理のない程度に、ABAを上手に(融通を利かせて)取り入れていきたいなぁと思っています。

この本は、少し前の書籍だけどすごく参考になりました。
図も多くて分かりやすいので、最初の1冊にオススメします。



(大好きな粘土と恐竜のコラボ作品(笑)を作っています)

カラフル繋がりで、この本もお気に入りでした笑


絵本はボードブックにかぎります!! 噛んでも破れにくい。診察の時に持っていって落としても汚れにくい笑

向日葵